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    妊活・不妊治療で耳にする「ラクトバチルス」は200種もある?どの種がいるといい?

    妊娠・出産率に影響するラクトバチルスは何種類あるか

    こんにちは。
    子宮内の菌環境を調べる「子宮内フローラ検査」など、ゲノムテクノロジーを応用した検査の開発・提供をしているVarinos(バリノス)です。

    実は、先日、オンラインコミュニティ「Varinos College」で、「乳酸桿菌・ラクトバチルスが妊娠や出産率とも深く関わることはわかりましたが、ラクトバチルスは『属』名ですよね?『種』でいうと何種類あるのでしょうか?サプリメントで摂るなら、どの種が良いのですか?」というご質問をいただきました。

    ※「属」より「種」のほうがもっと細かい分類で、ラクトバチルスの中にもいろいろな種類があります。

    ▼「属」と「種」については、下記投稿でわかりやすく解説しています!
    【専門家に聞く】子宮内フローラ検査で「わかること」と「向き合い方」

    その時のVarinos代表・桜庭からの回答をベースに、ラクトバチルスの「種」についてご説明いたします!

    ▼なぜ、子宮内でラクトバチルスが重要な役割を果たすのか?ラクトバチルスが少ないと妊娠率や生児獲得率が低くなる理由、ラクトバチルスを増やす方法については、こちらの記事で解説しています。

    【子宮内の乳酸菌を増やす方法】妊娠・出産率にも影響するラクトバチルスとは?

    では、いよいよ本題です!

    ラクトバチルス属の「種」は200種類もある!?

    結論からお伝えすると、ラクトバチルスの種類は約200と言われています。

    妊娠・出産率にも影響するため、乳酸桿菌・ラクトバチルスはとても大切で、子宮の中にラクトバチルスが90%以上いるのが望ましいとされています。子宮の中にどのくらいラクトバチルスがいるかは「子宮内フローラ検査」で調べることができます。

    子宮内フローラ検査の結果
    ・子宮内のラクトバチルスの割合が少なかった
    ・子宮内にラクトバチルスがいなかった
    場合、医療機関では、ラクトバチルスを増やすための治療が行われます。

    ラクトバチルスを増やすための治療

    治療は、医師が検査結果に応じ方針を決定しますが
    1.抗生物質により悪い菌を倒す
    2.ラクトフェリンにより、子宮内で悪玉菌が増殖しづらい環境を作り、善玉菌が増えやすい環境にする
    3.ラクトバチルス自体を取り入れる
    といった方法があり、どれか一つの場合もあれば、組み合わせて治療を行う場合もあります。

    そして「3」については、ラクトバチルスが配合されたサプリメントがいろいろと販売されています。多くが「ラクトバチルス・○○○○」といったように「種」まで記載されています。

    そうなると、どの種が入ったサプリを選ぶべきか迷ってしまいますよね…。

    子宮内にいるラクトバチルスは10~20種類

    ラクトバチルス自体は200種類ほどあると言われていますが、子宮内で確認できるのは10~20ほどです。

    一気に少なくなりますよね!

    そして、実は人種により、子宮で見つかる「種」に少し差があることもわかってきています。

    日本人の子宮でよく見つかるラクトバチルスの「種」は4種類

    これも結論から。日本人の子宮でよく見つかるのは、以下4種です。

    ◇ラクトバチルス・クリスパタス
    ◇ラクトバチルス・ガセリ
    ◇ラクトバチルス・ヤンセニ
    ◇ラクトバチルス・イナーズ

    今のところ、「ラクトバチルス・クリスパタス」が妊娠・出産の観点では一番よいのではないかと言われています。

    ただし、菌については相性のようなものもあり、人によりサプリメントで摂取しても定着しやすい菌とそうでない菌があると言われています。

    せっかく摂取しても、なかなか定着してくれない…という場合、相性が良くない、あるいは悪い菌がいて定着できない環境になっている可能性があります。

    …ということで、ラクトバチルスはとても大切な菌ですが、「とりあえず、ラクトバチルスが入ったサプリを飲んでおけばいいのね!」という誤解だけはなさらないよう、ご留意ください!!

    まずは、ご自身の子宮の中の菌環境を知り、そこで課題が見つかった場合、医師の判断のもと、菌環境に応じた治療を行うことが、「最短かつ最良な結果」へとつながるはずです。

    ▼詳しくはこちらの記事をご覧ください。
    検査で自分の子宮の状態を知る意味

    この記事の監修者

    Varinos株式会社
    創業者 代表取締役CEO
    桜庭 喜行

    埼玉大学大学院で遺伝学を専攻。博士取得後、理化学研究所ゲノム科学総合研究センターでのゲノム関連国家プロジェクトや、米国セントジュード小児病院にて、がん関連遺伝子の基礎研究に携わる。その後、日本に初めて母体血から胎児の染色体異常を調べるNIPTと呼ばれる「新型出生前診断」を導入したほか、医療機関や研究機関に対し、NIPTやPGT-Aと呼ばれる着床前診断などの技術営業を経て、2017年2月にゲノム技術による臨床検査サービスの開発と提供を行うVarinos株式会社を設立。同年、子宮内の細菌を調べる「子宮内フローラ検査」を世界で初めて実用化するなど、生殖医療分野の検査に精通。

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