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    体外受精の成否に関係!?ありふれた細菌の生殖器感染

    妊娠適齢期のカップルの9~30%に上ると見積もられている不妊症。原因はいくつか報告されているが、その1つが膣や子宮頸管、精液などにおける細菌感染である。しかし、体外受精を受ける不妊症カップルの生殖器感染に対するアプローチについて、明確なガイドラインは確立されていない。今回、イタリア・シエナ大学の Susanna Ricci 氏らは、不妊症カップルにおける体外受精の結果から、生殖器の無症候性の細菌感染が不妊症に及ぼす影響を明らかにした。


    ●不妊症カップルの4割が無症候性の感染症
    →試験に登録した不妊症カップルのうち、46.3%が生殖器に無症候性の細菌感染を起こしていた。無症候性の細菌感染の有無による精子の質を比較すると、感染が認められた検体では、明らかな運動低下が認められた。


    ●生殖器の細菌感染は体外受精の成否を決める
    →体外受精で妊娠したカップルの85.7%は、生殖器に無症候性の細菌感染を起こしていなかった。


    ●生殖器の細菌感染へのアプローチ改善を
    →Ricci らは試験結果を考察し、「不妊症カップルにおける生殖器の細菌感染への対応を改善すれば妊娠率が向上し、不妊治療の回数も減る。その結果、カップルの幸福や健康コストにも貢献するだろう」と、体外受精前の細菌感染検査のガイドライン構築に期待を寄せた。


    詳細は以下を参照。
    https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190106-OYTEW329472/