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    「耐酸性カプセル=腸溶性ではない」!?腸溶性ラクトフェリンの見分け方とは?

    耐酸性カプセル=腸溶性ではないを説明する画像

    不妊治療の現場などで導入されている「子宮内フローラ検査」を提供するVarinosです。
    子宮内フローラ検査で子宮の中に妊娠や出産にとって良くない悪玉菌がいるとわかった場合や善玉菌である乳酸菌・ラクトバチルスが少ないとわかった場合、「ラクトフェリン」のサプリメントを医師から勧められることがあると思います。
    それは、ラクトフェリンという栄養素に「抗菌作用」や「子宮内の常在菌のバランスを整える作用」があることがわかってきているからです。

    ラクトフェリンが妊活や不妊治療でも注目される理由についての詳細はこちらから

    ラクトフェリンは熱や胃液に弱く、食べ物から十分な量を摂取するのが難しい栄養素のため、サプリメントから摂取するのが効率的なのですが、子宮内フローラのためにラクトフェリンを摂取する場合、「腸溶性」であることが重要となります。

    なぜ、子宮内フローラに対しラクトフェリンの効果を得たい場合「腸溶性」であることが重要なのか?

    ここからが本題です。
    ECサイト(モール)で「ラクトフェリン 妊活」などで検索すると、とてもたくさんのサプリメントがヒットします。

    そのためか、Varinosにも
    「耐酸性カプセルのラクトフェリンは、腸溶性のラクトフェリンと考えても良いのですか?」
    「ラクトフェリン含有とされていても、含有量が記載されていないサプリメントの場合、あまり量は入っていないということですか?」
    といったご質問をいただくことがあります。

    実際、中には
    ・腸溶性のように思える文言があっても腸溶性加工がされていないもの
    ・ラクトフェリンと大きく書かれていても、ラクトフェリンの配合量が不明なもの

    などもあるようです。

    そこで今回は、腸溶性のラクトフェリンをしっかり摂取したいと考えている方に向けお役に立てる情報が発信できないかと、サプリメント製造会社のラクトフェリンにとても詳しい方から
    ◆腸溶性のラクトフェリンサプリかどうかを見極めるポイント
    ◆サプリメントへの信頼性を確認するためのチェックポイント
    について、伺ってきました
    のでご紹介したいと思います。

    腸溶性のラクトフェリンサプリかどうかを見極めるポイント

    サプリメントのプロは当たり前のように知っていても、一般的には知られていない腸溶性かどうかを判別できるポイントをご紹介します。

    「耐酸性カプセル」と記載されていても、イコール腸溶性ではない

    耐酸性カプセルというのは、その名の通り、酸への耐性があるカプセルのことです。

    ラクトフェリンは胃液に弱いので、胃酸に負けないカプセルを使用していると、胃では溶けずに腸まで運んでくれそうですよね。
    ただ耐酸性カプセルであっても、その上から腸溶性の被膜コーティングが施されていないカプセルの場合、多くが胃の蠕動運動によりカプセルの接合部分からパカっとあいてしまい、ラクトフェリンが胃で分解されてしまい、カプセル内に充填されたラクトフェリン成分が、胃酸の影響を受けずに腸まで届かない可能性が高くなります。完全に開いてしまわなくても、カプセルの接合部分に隙間があくと胃液が浸透してしまう可能性があります。

    ラクトフェリンは胃液の影響を受けると「ラクトフェリン分解物」に変性します。ラクトフェリン分解物は腸まで到達してもラクトフェリンの受容体とは結合しません。ラクトフェリンとは別のものになっているからです。

    ラクトフェリンは腸の表面にある「受容体(レセプター)*」と結合することで体内に吸収され、その情報が細胞に伝わり様々な部位で効果が表れると考えられているため、胃液により胃で溶けず、腸まで届いて溶ける腸溶性加工が重要な役割を果たすのです。

    耐酸性カプセルや腸溶性カプセル、腸溶性コーティングの違いを解説する画像
    ラクトフェリンサプリメントのカプセルや加工の違いにより、胃から腸にかけて、どのように吸収されていくかを説明した画像

    *受容体:外界の物質や体内からの何らかの刺激を認識して、細胞に応答を誘起する構造体。

    ただ、誤解のないように、繰り返しお伝えしますが、腸溶性加工がされているカプセルは、胃で分解されず腸まで届くよう設計されています。

    「そうは言っても、耐酸性カプセルのラクトフェリンが腸溶性加工されているか、商品ページをみてもよくわからない」という方も多いと思います。そこで、カプセルタイプのラクトフェリンが「腸溶性」かどうか、どのように見極めることができるかご紹介します。

    カプセルタイプのラクトフェリンが「腸溶性」かを見極める方法

    ①商品ページに「腸溶性」という記載がある

    腸溶性にこだわっているラクトフェリンの場合、商品ページに「腸溶性」と記載されていることがほとんどです。類似の言葉を使っている場合もありますが、実際に腸溶性加工がされているかは、下記②③をご確認いただくと良いでしょう。

    ②原材料名に腸溶コーティング成分が記載されているか

    錠剤(タブレット)とカプセルタイプに共通する見極めポイントが、腸溶性加工に使われる原材料表示があるかです。

    【ラクトフェリン】腸溶性と非腸溶性で効果の違いは?」の記事でもご紹介しましたが、腸溶性加工がされている場合、原材料表示部分にシェラック、アルギン酸Naなどの記載があります。これらの表示がない場合、基本的には腸溶性加工が施されていないと考えられます。腸溶性カプセルと記載されていても、原材料表示を確認すると耐酸性カプセルを作るための成分であることもあります。

    なお、シェラックは、腸溶性加工のためではなく、苦みを抑えるために使われているケースもあるため、「シェラックの記載がある=腸溶性」とは言いきれません

    ③カプセルを手でひっぱっても簡単に外れないか

    カプセルを両端からひっぱると簡単にパカっと開いてしまうカプセルは、基本的に腸溶性加工がされておらず、胃の蠕動運動により胃の中でパカっと開き、内容物が胃の中に出てしまいます。カプセルはどうしてもつなぎ目が弱いのです。

    もし、お手持ちのカプセルタイプのラクトフェリンサプリが腸溶性か調べたい場合、(一つは無駄になってしまいますが…)下の動画のような手順で試されてみるのも良いと思います。

    ※上記のカプセルは、ラクトフェリンサプリではなく、腸溶性加工が特に必要ないビタミンのサプリメントで撮影しています。その点、ご了承ください。

    なお、腸溶性加工がしてあるカプセルは被膜コーティングがされており、少しひっぱったくらいでカプセルが開くことはありません

    上記①②をカプセルタイプのラクトフェリンが腸溶性かどうかの参考にしていただければと思います。

    錠剤(タブレット)タイプのラクトフェリンの場合

    ラクトフェリンサプリメントは、カプセルタイプのほかに錠剤(タブレット)タイプのものも多くあります。錠剤(タブレット)タイプの見極め方は以下の2通りです。

    ①商品ページに「腸溶性」という記載がある

    カプセルタイプのラクトフェリン同様、腸溶性にこだわっている錠剤(タブレット)タイプのラクトフェリンの場合、商品ページに「腸溶性」と記載されていることがほとんどです。類似の言葉を使っている場合もありますが、実際に腸溶性加工がされているかは、下記②③をご確認いただくと良いでしょう。

    ②原材料名に腸溶コーティング成分が記載されているか

    カプセルタイプと同様に、腸溶性加工に使われる原材料表示があるかが一つのポイントです。原材料もカプセルタイプと同様でシェラック、アルギン酸Naなどが腸溶性加工に使用される材料ですので、これらの記載があるかを確認してみてください。これらの表示がない場合、基本的には腸溶性加工が施されていない可能性が高いと考えられます。
    ただし、シェラックは、腸溶性加工のためではなく、苦みを抑えるために使われているケースもあるため、「シェラックの記載がある=腸溶性」とは言いきれません。

    ③錠剤(タブレット)を二つに割って断面からコーティングの有無を確認する

    錠剤(タブレット)タイプのラクトフェリンサプリをお持ちの場合、(一粒無駄になってしまいもったいないのですが…)カッターなどで二つに割ると、表面にコーティングが施されていることが確認できます。コーティングがされていると、中身と外側の色が違うのがわかります。
    ※サプリは小さくコロンとしているので、手を切らないようにご注意ください!

    腸溶性加工コーティングがされている
ラクトフェリンサプリの断面画像
    腸溶性加工コーティングがされている
    ラクトフェリンサプリの断面
    非腸溶性のラクトフェリンサプリメントの断面画像
    非腸溶性サプリメントの断面

    サプリメントへの信頼性を確認するためのチェックポイント

    「腸溶性のラクトフェリンサプリかどうかを見極めるポイント」で原材料名について触れましたが、原材料名の書き方にも厳密なルールがあります。そのルールを知っておくことで、サプリメントについてより詳しく知ることができます。また、販売元に対する信頼や安心感にもつながるでしょう。

    サプリメントのパッケージに記載されている表示が、食品表示法に従っているか

    サプリメントは、食品表示法に従い記載しなくてはいけない項目があります。
    その中でも、「一括表示」という形式で、四角の枠で囲みその内側に書かなければいけないのが、以下の6つです。

    ・名称*
    ・原材料名*
    ・内容量*
    ・賞味期限
    ・保存方法
    ・発売元*

    食品表示法で記載しなければいけない項目を説明する画像

    *を付けた項目について、より詳しく解説します。
    ≪名称≫
    商品名を記載するのではなく、その内容を表す一般的な名称を表示します。通常は多く配合している成分名を入れた記載にすることが多いです。
    例)「ラクトフェリン含有食品」「ラクトフェリン加工食品」

    ≪内容量≫
    商品の中身の重量や体積、個数を記載します。
    例えば、ラクトフェリンのみのサプリメントの、この部分に「〇〇mg(90カプセル)」と書いてあっても、〇〇mgはラクトフェリン配合量ではなく、サプリメント自体の重さですので、間違えないようにしましょう。

    ≪原材料名≫
    配合している原材料を多い順に書きます。原材料と添加物の境目が分かる様にスラッシュあるいは改行を入れ、その後に添加物を配合量が多い順に記載します。なお、最初に記載する配合量の一番多い原材料には原産地を記載する必要があります。
    例)〇〇(◇◇製造)、●●/ラクトフェリン、■■ (スラッシュの左が原材料、右が添加物)

    サプリメントの原材料名の見方に関する画像

    ≪販売元≫
    表示内容に対する責任者を記載します。一般的には販売者の社名、住所、お問い合わせ先(電話番号やメールアドレス)が記載されていることが多いと言えます。
    なお、販売者と製造者は同義ではありません。販売者と製造者が異なることのほうが多いかもしれません。ただし、製造者情報に関しては、サプリメントを2箇所以上の工場で製造する場合、消費者庁に届出をした製造所固有記号を記載することで、社名などの情報は省略することができます。つまり、製造元については、製造元の情報もしくは製造所固有記号の記載が必要ということになります。

    これらは、食品表示法で決められていることですので、もし記載がない、あるいは不十分である場合、そのサプリメントを信頼してよいのか、今一度考えられた方がよいかもしれません。

    栄養素の配合量は記載義務がないが、明記されているかは一つのポイント

    基本的に、サプリメントの場合、栄養素を何mg配合しているかを表記する義務はありません。
    ただし、例えば妊活や不妊治療において、子宮内フローラの改善目的でラクトフェリンを摂取する場合、臨床研究などから300~700mg/日を目安にサプリメントを服用すると良いとされています。医師は臨床研究や患者様の状態にあわせ、ラクトフェリンをどのくらい摂取すると良いかアドバイスしてくれるはずです。そのため、購入を検討される方にとってどのくらいのラクトフェリンを摂取できるサプリメントなのかは非常に重要な点になると思います。

    購入される方の想いをくみ取ってサプリメントを企画している会社(メーカー)かどうかは、こうした情報をきちんと明記しているかという点も参考にできるかもしれません。
    もし、検討中のサプリメントにラクトフェリンが何mg配合されているか不明な場合、原材料名の添加物の記載順から推測することもできます
    ラクトフェリンは添加物として記載されるのですが、サプリメントを構成するためのその他の添加物の最後のほうに記載があると、微量しか入っていないことが予想されます。

    ラクトフェリンに対するVarinosの想い

    我々Varinosは、子宮内フローラ検査等を通し、不妊治療に取り組む患者様や医師に貢献したいと考えております。Varinosが子宮内フローラ検査を世界で初めて実用化した際も、不妊の原因を探る検査だけではなく治療法もあわせて患者様に提供したいという医師たちからの要望を受け、ラクトフェリンという栄養素の可能性を見出し、医療機関ともラクトフェリンに関する研究を重ね今日に至ります。

    「子宮内フローラのためには腸溶性のラクトフェリン」と発信し続けていますが、腸溶性ではないラクトフェリンを飲まれている方も多く、どうしたら皆様に腸溶性であることの重要性が伝わるかと考えていました。

    たくさんのサプリメントのウェブページを見ている中で、「腸溶性であることの重要性は知っていても、腸溶性であるかどうかを見分けることが難しいのかもしれない」と思い、今回「見極め方」にフォーカスした記事をお届けしました。

    本記事が不妊治療をされている方で、子宮内フローラのために腸溶性のラクトフェリンサプリメントを購入したいと思っている方の参考になれば幸いです。

    「耐酸性カプセル=腸溶性ではない」ってどういうこと!?のまとめ

    耐酸性カプセルだからといって腸溶性ということではないことや、様々なラクトフェリンサプリメントの中から信頼でき、ご自身の目的にも合うサプリメントの見分け方についてご紹介しました。

    ・耐酸性カプセルは、酸への耐性があるカプセルのこと。
    ・耐酸性カプセルであっても、その上から腸溶性の被膜コーティングが施されていないカプセルの場合、多くが胃の蠕動運動によりカプセルの接合部分からパカっとあいてしまう、あるいは隙間があいてしまう可能性がある。そうすると、ラクトフェリンが胃で分解されてしまい、腸にあるラクトフェリンの受容体に結合できず期待する効果を得られない。
    ・カプセルタイプのラクトフェリンが腸溶性かを見極めるポイントは3つ。①商品ページに「腸溶性」という記載がある②原材料名に腸溶コーティング成分が記載されているか③カプセルを手でひっぱっても簡単に外れないか
    ・錠剤(タブレット)タイプのラクトフェリンが腸溶性かを見極めるポイントは3つ。①商品ページに「腸溶性」という記載がある②原材料名に腸溶コーティング成分が記載されているか③錠剤(タブレット)を二つに割って断面からコーティングの有無を確認する
    ・サプリメントのパッケージに記載されている表示が食品表示法に従っているかは、サプリメントに対する信頼性を評価する一つのポイントになる。
    ・栄養素の配合量は記載義務がないが、明記されているかはサプリメントの信頼性を評価する一つのポイントになる。
    ・ラクトフェリンの配合量が不明な場合、原材料名の添加物の記載順から推測することもできる。サプリメントを構成するその他の添加物の最後のほうにラクトフェリンの記載があると、微量しか入っていないことが予想される。

    せっかくラクトフェリンを購入されるのであれば、皆さまの想いに添うサプリメントを選んでいただきたい、体に摂り入れるものなので、信頼できる製品を選んでいただきたいとの想いから記事を書かせていただきました。少しでも皆さまのお役に立つようであれば幸いです。

    この記事の監修者

    Varinos株式会社
    創業者 代表取締役CEO
    桜庭 喜行

    埼玉大学大学院で遺伝学を専攻。博士取得後、理化学研究所ゲノム科学総合研究センターでのゲノム関連国家プロジェクトや、米国セントジュード小児病院にて、がん関連遺伝子の基礎研究に携わる。その後、日本に初めて母体血から胎児の染色体異常を調べるNIPTと呼ばれる「新型出生前診断」を導入したほか、医療機関や研究機関に対し、NIPTやPGT-Aと呼ばれる着床前診断などの技術営業を経て、2017年2月にゲノム技術による臨床検査サービスの開発と提供を行うVarinos株式会社を設立。同年、子宮内の細菌を調べる「子宮内フローラ検査」を世界で初めて実用化するなど、生殖医療分野の検査に精通。

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